デザイナーからアートディレクターになるためには?現役アートディレクターが必要なスキルを紹介!

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この記事は、「アートディレクターになりたいデザイナー」が、「どんなスキルを身につけたらアートディレクターになれるか」を紹介します。

目次

1.ディレクション能力

デザインディレクション

アートディレクターは、自身で手を動かすのではなく、クリエティブチームを指揮するのが仕事です。

ディレクションスキルは重要なスキルになりますので、デザインのディレクションができない人はアートディレクターには絶対になれません。

デザインのディレクションをするためには、

「幅広いデザインの引き出し」

「優れたビジュアルを制作できる能力」

が必要です。

この2つが無いとにデザイナーに対して、デザインに対して指示することができません。

「もっと、カッコよく」、「お洒落な感じで!」、「可愛いイメージで」といった抽象的な指示は誰でもできます。

アートディレクターに求められるのは、デザイナーが作ったデザインに対して、

「使っている色が中間色が多くて、柔らかい印象になっているから、明度・彩度をもっと上げて、もっとパキッとした印象にして欲しい。」

「使っているフォントを明朝体から手書き風フォントに変更。枠線や吹き出しも真っ直ぐな線でなく、がたがたとした手書き風な印象に変更して、全体的に手作り感のある温もりを出す。」

など、明確な指示を出すことが求められます。

撮影ディレクション

カメラマンに対して、自身が思い描くビジュアルを制作するのに必要な写真を撮れるようにディレクションを行う必要があります。

そのために、「事前の打ち合わせ」や「現場」で「どういった目的」で「どんな写真」を撮りたいのか説明します。

デザイナーへのディレクションと違うのは、自身がカメラマンやスタイリストの経験がないということです。

そのため、どうディレクションしたら良いのか悩む人も多いと思います。

ですが、安心してくださいカメラマンはプロなので、こちらが細かく指示をする必要はありません。

「どういった目的」で「どんな写真」を取りたいのかをしっかり伝えてあげれば、問題ありません。

もし、現場で要望があったら、カメラマンに相談すれば、解決策を提案してくれます。

例えば、もっと写真にインパクトが欲しい時、

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このカットは表紙で使いたいので、目を引くようにインパクトあるように撮ってもらえますか?

カメラマン
カメラマン

それなら、全体が見渡せるように、2階に登って撮るか。

それとも、思い切ってもっとアップで撮りますか?

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表紙ではモデルと製品の両方を目立たせたいので、アップ行きましょう!

このように、なぜそうして欲しいのかを伝えてください。

そうすると、カメラマンが意見を言ってくれるので、その意見を採用するかどうかの判断を下せば大丈夫です。

カメラマンへのディレクションは、指示というより、相談といった形で行うとディレクションがスムーズに行えます。

2.コミュニケーション能力

次に、コミュニケーション能力についてです。

コニュニケーション能力は定義が広いですが、ここで言うコミュニケーション能力とは、

1:「いろいろな人と連携を取れる」

2:「チームの意欲をあげられる」

の、2つのことを意味します。

1:「いろいろな人と連携を取れる」

これはそのままの意味で、社内外・上司・後輩と話をしてと同じ意識・認識で仕事ができるか。齟齬がうまれないような伝え方を出来るかなどです。

普段の仕事で上司の指示をしっかり理解して仕事できていますか?

よく、チームのメンバーと認識が違うことはありませんか?

そういったことが多いと、コミュニケーション能力が低いと思われてしまいます。

クライアントへのヒアリングから、ビジュアルコンセプトを開発する必要のあるアートディレクターで相手の求めているものを把握できないのは致命的です。

2:「チームの意欲をあげられる」

これは、チームの管理者としてチームの意欲をあげられるかと言うことです。

2つ挙げましたが、実は「1:いろいろな人と連携を取れる」さえできればアートディレクターになれます。

2に関しては、「アートディレクター候補のデザイナー」が部下や後輩にのモチベーションを挙げられているかは、アートディレクターに昇進させるか判断する上司からだと見えづらい部分なので、見過ごされることが多いです。

また、そこまで考えてアートディレクターに昇進させていたに会社もあります。

ですが、アートディレクターになった後に、2ができるか出来ないかで仕事の効率や質が変わるので、身につけておいた方がいいです。

例えば、先ほどのデザイナーに対するディレクションですが、

「使っている色が中間色が多くて、柔らかい印象になっているから、明度・彩度をもっと上げて、もっとパキッとした印象にして欲しい。」

と、伝えましたが、デザイナーのやる気を出させるには、このようにディレクションします。

「全体的にすごく良い。コンセプトにも合っているし、レイアウトもメリハリがついていてバッチリです。」

「色を少し変えたらもっとよくなるので、色味の調整をお願いします。」

「使っている色が中間色が多くて、柔らかい印象になっているから、明度・彩度をもっと上げて、もう少しパキッとした印象にしてください。」

このように、修正だけを伝えるのではなく、良い部分も評価してあげてください。

どうしても、最初に悪い部分が目についてしますが、悪い部分だけの指摘では、「この人は自分のデザインを認めてくれない。。。」と、デザイナーはどんどんやる気を失ってしまいます。

やる気がでないと、仕事の進みも遅くなりますし、クオリティも下がります。時には、頼みたい仕事を受けてくれないことだってあります。

必ず、良いところもあるはずなので、「その部分を評価した上で、修正箇所を伝えるだけでも」デザイナーは頑張ったところを認めてもらえたと思えるので、一言いってあげてください。

他にも、デザイナーだけでなく、カメラマンやコピーライターなど、一緒にチームとして動くメンバーのに対しても、やる気がでるようなコミュニケーションを行ってください。

撮影をしてくれたカメラマンに対して、

「この前、撮ってもらった写真、クライアントがすごい喜んでいましたよ!」

コピーを担当して欲しい、コピーライターに対して、

「〇〇君のコピーがこの広告には合うと思うから、ぜひの広告の案件を一緒にやって欲しい」

こういった、アートディレクターの言葉一つで、現場の雰囲気やチームメンバーのモチベーションが上がります。
優秀なアートディレクターは、いい意味で人たらしです。

3.営業的思考

これから話す内容は、会社によって大きく違います。私が話すのは、中小デザイン会社の場合と思っていてください。

アートディレクターの仕事とは、ディレクションや制作進行ですが、もっと突き詰めると、お金を稼ぐことになります。

営業的思考と書きましたが、決して営業になれと言っている訳ではありません。

お金の管理をしっかり出来なければいけない。と言うことです。

大きな会社では、営業が案件につきますが、中小デザイン会社は営業がつかないことが多いです。

そうなると、

見積もりを作るのも

クライアントとやり取りするのも

アートディレクターが行う場合も多いです。

デザイナーの時は、いいデザインを作るだけ考えていればいいですが、アートディレクターになると、そうは言ってられません。

デザイナーとは違い、「後輩デザイナーを管理」する管理職になりますし、「外部の協力会社へお金を払って依頼」をする立場になります。

いいクリエイティブが出来ても、会社に利益を残せなくなってしまっては本末転倒なってしまいます。

会社は、利益を出すことを目的としているので、お金の管理を出来ない人を管理職にあげることはありません。

アートディレクター候補になるぐらいのキャリアのデザイナーなら、こんな相談を受けたことがあるかと思います。

「今度こんな案件あるんだけど、撮影どれくらいかかるかな?」

「イラスト描く人探しているんだけど、イラストレーターで5万くらいで受けてくれる人いるかな?」

こんな、相談があると思いますが、その時にしっかり応えられたり、その予算内で対応出来ると、お金の管理ができる人だと一目置かれます。

4.制作進行能力

どの案件にも必ず、スケジュールがあります。

今日中、明日まで、今週中、今月中など様々なスケジュールがありますが、そのスケジュールにそってしっかり案件をこなせる能力のことです。

ここでいう、制作進行能力はもちろん、自分だけでなく

自身が管理するクリエイティブチームの制作進行です。

そのために、

  • いつまでに
  • 誰に
  • 何をしてもらわないといけないか

これらを把握し、それぞれのメンバーにお願いする必要があります。

ただ、アートディレクターの仕事は、お願い(ディレクション)すれば終わりではありません。お願いしたものが納品されるまでが仕事です。

  • お願いした後、問題なく進行しているか
  • 提出してもらった物を確認
  • クライアントへの提出
  • 校了
  • 納品

までがあなたの仕事です。

たまにあるのが、アートディレクターはちゃんと頼んでいたのに、頼んでいた協力会社がスケジュールを間違えて送ってこなかった。

と言うことがありますが、この場合、頼んだアートディレクターにも非があります。

協力会社の進行管理はアートディレクターの仕事です。

その仕事内容の中には、協力会社の管理も入っていますので、リマインドメールや進捗確認の電話、共有スケジュールの制作などをすべきです。

デザイナーであっても、案件の全体スケジュールは共有されますので、自分は管理しないから興味を持たないのではなく、他の人のスケジュールもしっかり把握しましょう。

把握していると、モデル事務所からモデル候補がでてきた時に、アートディレクターにに、

「今日、モデル候補くる日ですよね、来てたら私も見ていいですか?」

など、話しかけてアピールしましょう。

このスキルは他のスキルより、伝わりづらいところなので、アピールした方がいいです。

このような、案件全体を把握できる視野があると、デザイナーからアートディレクターへ昇格しやすいです。

5.スキル以外の要因

今まで、アートディレクターになるためのスキルを紹介しましたが、このスキルを全て身につけてもアートディレクターになれない場合があります。

それは、会社都合でアートディレクターになれない場合です。

「上司に評価されない」、「アートディレクターの席が埋まっている」、「会社からデザイナーとして活躍して欲しいと頼まれる」など色々な会社事情によって、アートディレクターになれない場合があります。

私自身も、会社事情でアートディレクターになる事ができませんでした。

この場合は、転職しかありません。転職してアートディレクターを募集している会社へ転職しましょう。

とはいえ、アートディレクター経験のない人は、転職ですぐになれることは少ないです。

基本的には、アートディレクター候補として採用を募集している企業があるので、そういった募集に応募してください。

私自身、デザイナーから転職する際に、アートディレクター候補として今の会社に採用されて、アートディレクターの道が開けました。

おすすめの転職方法

転職は、転職エージェントに登録することをお勧めします。

転職サイトがダメなのではなく、アートディレクターのような重要なポジションは、非公開求人が多いので、転職エージェントにしか良い案件がないこともあります。

転職エージェントは転職エージェントでもクリエイティブ業界に詳しい、転職エージェントを使ってください。

私自身も使って転職を成功させた、業界大手のマスメディアン が一番おすすめです。

その宣伝会議グループの転職エージェントなので、業界知識が豊富で、募集企業が欲しい人材を的確に把握して紹介できることから、企業やデザイン会社から信頼を受けており、ここでしか出会えない案件も多いです。

特に、東京・大阪・名古屋・福岡・金沢のに拠点を持っているので、それぞれの地域で企業とのつながりも強いのも魅力です。

転職エージェントと面談してみると自分の市場価値やどんなところに転職できそうかが分かると、視野が広がります。

転職エージェントはどこも登録は無料なので、まずは気軽に登録してみてまずは話を聞いてください。

宣伝会議グループ「広告・Web・マスコミの転職はマスメディアン」

他のおすすめな転職エージェントやサイトについては下記にまとめているので参考にしてください。

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スキルについての本

基本的に、今回紹介したスキルは、先輩アートディレクターなどにから教えてもらえたり、仕事上で身につけられるスキルです。

なので、本を買ったりする必要はあまりないと思います。

が、もし良い上司にあたらなかったり、会社に見本となる先輩アートディレクターがいない人のために、参考となる本を紹介します。

この本は、フリーランス用の本ですが、「デザインディレクション」以外の

  • 2.コミュニケーション能力
  • 3.営業的思考
  • 4.制作進行能力

を学ぶ事ができるので、おすすめです。

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この記事を書いた人

初めまして。デザイナーズと申します。
現役デザイナー&ディレクターとして働いています。

グラフィック、UI・UX、web、映像のクリエイティブ制作を担当しています。

【経歴】
・デザイナー歴は10年以上
・転職を3回しています
・1社目 制作会社(労働環境で失敗)
・2社目 制作会社(給料で失敗)
・3社目 広告代理店(働き方も給料も成功)
・4社目 事業会社 (半分独立の形で勤務)
自身の経験を元に、デザイナーを目指した時に知っておきたかったこと。
就職や転職の時に知っておきたかったことを発信していきます。

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