これからグラフィックデザイナーを目指す人の為に、「リアルな仕事内容」や「グラフィックデザイナーになる方法」をまとめました。
グラフィックデザイナーとは?仕事内容は?
「グラフィックデザイナーとは?」と検索すると、どのサイトにもここのように書いてあります。
グラフィックデザイナーとは、チラシ、カタログ、雑誌、ポスター、パッケージ、広告などの印刷物全般のデザインを行う職業です。
私も、友人や知り合いに仕事内容を聞かれたらこう答えています。
ただ、「グラフィックデザイナーを目指す人」は、もっと詳しい説明が欲しいと思いますので、私がリアルな仕事内容をお伝えします。
1.デザインするもの
デザイナーの仕事のほとんどはもちろんデザインです。
ただ、「デザインってどう進めるのか」、「具体的には何をデザインするのか」イメージがつかないと思いますので、デザイン業務について詳しく説明します。
グラフィックデザイナーはチラシ、カタログ、雑誌、ポスター、パッケージ、広告などの印刷物全般のデザインします。
最近では、webの発展により「webサイト・web広告」もグラフィックデザイナーがデザインするようになってきています。
そのほかにも、店舗の壁面やイベント・キャンペーンで使う景品などのデザインもします。
この説明だけで、グラフィックデザイナーは色々なものをデザインするということがわかると思います。
では、具体的な例として、私が実際にデザインを担当した案件をいくつか紹介します。
まず、1つ目です。
ある家電メーカーから、購入者に対するプレゼントキャンペーンのデザインを依頼された時に私がデザインしたものです。
先ほど伝えた通り、グラフィックデザイナーもwebやSNSのデザインをする様になってきていますので、こういった店頭キャンペーンの時にも、リーフレットのデザインと一緒にwebのデザインも行っています。
2つ目です。
あるブランドから、タレントを使用した年間プロモーションの依頼を受けた時のものです。
この案件は、年間を通してブランドをどの様に認知・販売していくのかを一緒に決めていく仕事だったので、デザインしたものはかなり多いです。このブランドは店舗も持っていたので、店舗や展示会などで壁面のデザインも担当しました。
「タレントを使用した撮影(スチール・ムービー)のディレクション」は、デザイン作業ではなく、映画で言う監督の様な業務で、どんな映像・写真を撮影するか決めて、撮影の指示を出す役になります。
デザイナーもキャリアを積むと、こういったディレクションと呼ばれる業務を行うことがあります。
この様に、グラフィックデザイナーはグラフィック(印刷)だけでなく、webやスチール・ムービーなど色々なデザインを行います。
例えば、ある会社ではパッケージのデザインがメインの仕事の場合もあれば、ある会社では広告のデザインがメインの仕事になるなど、その分野に特化した会社があります。
そういった会社に入ると、他のデザインやweb・ムービーなどの案件に関わることはありません。
どんなものをデザインするかは、入った会社と部署によってデザインするものが決まりますので、就職の時には自分の希望するデザインができる会社へ就職してくださいね。
より具体的な、仕事内容は下記の記事を参考にしてください。
2.デザインの進め方
デザインするものについてはイメージはつきましたか?
ここからは、もう少し掘り下げて、デザインの進め方を説明をします。
デザインの進め方は、クライアントやデザインするものによって変わりますので、ここでは一番基本的な流れを説明します。
- 打ち合わせクライアントとデザインに関する打ち合わせ
- デザイン作業クライアントの要望を受けて、デザインを複数案提出
確認用のデザインなので、そこまで作り込むことはしません。
- 提出クライアントにデザインの提案
グラフィックデザイナーが、デザインの説明をします。
- デザイン作業クライアントからの意見を反映し、再度デザイン作業
クライアントの希望を確認しデザインのブラッシュアップ。
- 再提出クライアントへ再提出
OKが出たら印刷所へデータを送って終了です。
かなりシンプルにまとめましたが、基本的にはこの工程がベースになります。
大きい案件になればなるほど、「プロデューサー、アートディレクター、営業、プランナー、コピーライター」などの社内メンバーと一緒に案件に対応するので、クライアント提出前に、社内でのデザインのチェックや打ち合わせなどが入ります。
3.デザイン以外の仕事
次に、デザイン以外の仕事についても少し説明します。
デザイン以外の仕事だと、打ち合わせ、文字校正、撮影ディレクション、見本作り、入稿データ制作、印刷所の手配などがあります。
ここで挙げた業務は、入社した会社関係なく、ほとんどのグラフィックデザイナーが行う業務になります。
よく勘違いされるのですが、デザイナーは黙々と一人でデザインを行っている訳ではなく、「打ち合わせ」、「撮影ディレクション」「印刷所の手配」など、社内外の関係者とのやりとりも多いのでコミュニケーション能力は非常に重要になります。
4.パソコンとソフト
デザインは基本的にAdobe(アドビ)という会社が出している Illustrator(イラストレーター)、Photoshop(フォトショップ)、InDesign(インデザイン)という、ソフトを使ってパソコン(Mac)でデザインします。
基本的にはこの3つが使えれば問題ないですが、可能なら同じAdobeが出しているXD(エックスディー)も覚えておくとさらにいいと思います。
その理由は、webデザインなどを行う際にXDを使用するためです。webのデザインは、Photoshopでもできるのですが、これからはXDが主流になってくるので、覚えて損はありません。
次に、パソコンについてですが、ほとんどの会社ではAppleのMacを使用していますので、もしパソコンを購入する際はmacを購入してください。
WindowsでもIllustratorやPhotoshopを使う事は出来るのですが、会社支給のパソコンはほとんどMacになります。
グラフィックデザイナーになるには
1.美術系大学・専門学校について
グラフィックデザイナーになるには、いくつか方法があります。
まず、グラフィックデザイナーになるのに必要な資格はありませんので、学校や就職をしなくてもグラフィックデザイナーになることは可能です。
ただ、一般的には美大や美術系の専門学校を卒業し、デザイン事務所や広告代理店に就職してグラフィックデザイナーになることが多いです。
私も、相談を受けた場合は、基本的に進学することをおすすめします。
進学をすすめるのは、デザインの勉強をする為というのもありますが、大手代理店や一部のデザイン会社は美術系の大学・専門学校の卒業を応募条件としている為です。
記事を読んでいる人によって、年齢や状況は違うので、必ず進学がおすすめではありませんが、就職先の選択肢を増やすなら確実に大学・専門学校にいった方がいいと思います。
社会人や事情があって昼間に学校に通うのが難しいという人は、「夜間コース」を設けている学校もありますので、昼間は仕事に行って夜は学校へ行くという選択もあります。
おすすめの夜間コースについて知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
もちろん、進学しないとグラフィックデザイナーになれない訳ではないので安心してください。
2.デザインスクールについて
デザインスクールと呼ばれる、デザインやAdobeソフトの勉強が出来る学校について説明します。
大学や専門学校とは違い、1年やもっと短い期間で学習をすることができ、学費も抑えることがでるのが大きな特徴です。
学校によっては、授業はしっかりしていても、就職先の紹介が強くない学校もありますので、学校選びは非常に重要です。
特に、卒業生の就職先は必ず確認してください。
3.独学からのデザイナーについて
では、最後に独学についてです。
未経験・学歴不問の求人もありますので、独学からでも、グラフィックデザイナーになることは可能です。
ただ、茨の道であることは覚悟してください。自分だけで学ぶということはいくらでも怠けられますし、間違った知識を身につけてしまうこともあり、決して効率的な学び方ではありません。
それでも、独学で学ぶという方はせめて、「Udemy」というオンライン学習サイトを活用することをお勧めします。
独学の人におすすめする理由は、授業のクオリティが高く、講師が現役デザイナーや元デザイナーのため実戦向きの学習が出来るためです。
また、30日間返金保証もあるので、受講してみて違ったなと思ったら返金もしてもらえるので安心です。
サイトに飛ぶと、外国人の写真や英語があって、怪しいと思うかもしれませんが日本の大手企業も社内研修として利用しているので安心してください。
おすすめの転職サイト・エージェントについて
転職するにあたり転職サイトや転職エージェントを使うと思いますが、どの転職サイトや転職エージェントを使ったら良いかわからないと思います。
私が実際に20社以上の転職サイトや転職エージェントを使ってみて良かったところを下記の記事にまとめました。是非、参考にしてみてください。
さいごに
グラフィックデザイナーについて、色々と説明しましたが、最後にグラフィックデザイナーになった感想を本音で語りたいと思います。
正直、仕事をしていて嫌なことや大変なこともたくさんありました。転職も2回していますし、デザイナーを辞めようと思ったこともあります。
それでも、確実に言えることは、デザインは楽しいです。
基本的に、辛かったのは所属していた会社のせいだった事がほとんどなので、良い職場に出会えれば楽しい職業だと言えます。
みなさんが、この記事を読んで少しでも、グラフィックデザイナーについてイメージがついたら嬉しいです。