私はこれまで転職を3回経験し、転職での失敗も成功も経験した現役のデザイナーです。
グラフィックデザイナー、webデザイナー、コピーライターなどの採用を担当した事もあり、「転職成功者の意見」と「採用担当者としての意見」を踏まえて評価されるポートフォリオとはどういった物なのかを伝えたいと思います。
- ポートフォリオとは、どういったものか
- ポートフォリオの重要性
- 作り方や制作するツールについて
- 採用担当者に評価されるポートフォリオとは
- 面接で役に立つポートフォリオ
最初は、ポートフォリオ自体の説明になりますので、すぐに具体的な作り方を知りたい方は下記のリンクから飛んでください。
【ポートフォリオについて】
ポートフォリオとは
ポートフォリオは、作品集とも呼ばれ、自分が制作したデザインや関わった案件をまとめたもので、応募する企業にスキルや経験をアピールするものになります。
例えば、デザイナーなら、自分がデザインしたものをまとめますし、イラストレーターは自分の描いたイラストを掲載します。
デザイナー、webデザイナー、イラストレーター、コピーライター、プランナー、アートディレクターなど、クリエイティブ職が転職する上でほぼ確実に提出を求められるものなので、しっかり準備することが、就職・転職の成功につながります。
ポートフォリオの重要性
それでは、ポートフォリオは就職・転職活動において、どれほど重要なものなのでしょうか。
企業があなたを採用するか決める際に、
- 「履歴書」
- 「志望動機」
- 「スキル」
- 「経験」
- 「人柄」
- 「学歴」
など色々な要素がありますが、
「ポートフォリオ」はその中でも1、2番目に重要度が高いものになります。
他にもっと重要なことがあるんじゃないかと思った方もいると思いますが、これからなぜそんなにポートフォリオが重要なのかをお伝えします。
書類審査はポートフォリオ次第
ポートフォリオは、一次審査である書類選考の段階で提出するのが一般的ですが、約8割の人が書類選考で落とされます。
その書類選考で一番重要視されているのが、ポートフォリオです。
どうして、書類選考でそんなにポートフォリオが重視されているかと疑問に思う方もいると思います。
もし、あなたが採用担当だった場合、
- パッケージデザイナーを募集しているのに、ポートフォリオにパッケージデザインが載っていないデザイナーを採用することはありますか?
- コンセプト開発や撮影ディレクションの経験者を求めているのに、そういった経験がない人を採用しますか?
採用しませんよね?
勘違いしないで欲しいのですが、志望動機や自己PRがどうでも良いわけではありません。それらも、重要ですが、より重要なのがポートフォリオというだけです。
あくまで、ポートフォリオが、優れている事が選考が進む大前提であり、その上で志望動機、自己PR、人柄などをみて最終的に採用を決定します。
履歴書や職務経歴書が優れていても、ポートフォリオが評価されないと書類審査は絶対に通りません。
実際に、私もデザイナーの採用に携わったことがありますが、ポートフォリオを見て、求めている人材かどうか判断していました。
【ポートフォリオの作り方】
それでは、採用される上で重要なポートフォリオをどう作るのか。
デザイナー未経験の方も経験者の方もポートフォリオを作るのは大変なことです。
何を掲載すればいいのか、デザインはどうしたらいいのか、紙で作るのがいいのか、webで作るのがいいのか?
たくさんの選択肢があり、迷ってしまうかと思いますが、今からお伝えすることを守れば、ポートフォリオをどう作ればいいかの答えが出てきますので、安心してください。
相手(採用者)の立場になって制作する
まず、ポートフォリオを作る際に、一番大事なことを最初にお伝えします。
それは、「相手(採用者)の立場になってポートフォリオを制作する」ことです。
これは、デザイナー未経験であろうと、デザイナー経験者であろうと同じく大事なことです。
一番大事なことってそんなこと?
よくあるのが、作品だけ載せていて自分がどんな役割で、どういった事を行ったのか記載していないことがあります。
作品を見るだけでは、スキルや経験を知ることができません。
作品に対して、
- どういった立場で
- どんなことを意識して対応し
- どういった結果になったのか
を書いていないと、評価ができません。
どんなに素晴らしいデザインの作品であっても、
- コンセプト開発〜納品まで携わったのと、
- デザイン部分だけに携わったのでは評価がかなり違います。
細かく書きすぎる必要はありませんが、相手が知りたいはずの、あなたの役割やクライアントの課題などを記載してあると評価が上がります。
紙とwebどちらで作るか
ポートフォリオを作る上で最初に迷う事かもしれませんが、紙で印刷したポートフォリオにするか、webで作ったポートフォリオにするか決めなければなりません。
結論を先に言ってしまうと、どちらでも問題ありません。
web系のクリエイティブの方ならwebのポートフォリオがあった方がより良いですが、それも必須ではありません。
ただ、必ずPDFデータは必ずあった方が良いです。
PDFがあった方が良いというのは、書類選考で使用する書類はメールで送ることが多く、郵送で送ることはほぼ無いためです。
そのため、webサイトの場合はURLを送れば問題ないですが、紙でポートフォリオを作った場合はPDFデータも用意しておいた方が良いです。
どちらで作っても問題ないですが、それぞれ特徴があるので、自分にあった方を選んで製作してください。
紙で印刷したポートフォリオのメリット・デメリット
- 印刷さえしてしまえば、どこでも、どんな状況でも使える
- ノートPCを持っていなくても問題ない
- 修正するたびに、印刷し直す必要がある
- 直接会って面接する際に、面接官が複数いるとポートフォリオが見せづらい
- 応募した会社のモニターを借りてポートフォリオを表示することもあれば、
- オンライン面接の場合は画面共有で表示してさせたりなど、
紙のポートフォリオがなくても問題なかったので安心してください。
ただ、それもノートPCを持っていたり、そういった面接を受け入れてくれる企業であったからです。
webで制作したポートフォリオのメリット・デメリット
- 提出後に直したいところがあっても簡単に直せる
- 面接官が複数いた際でも、見せやすい
- webの知識が必要になる
- ドメインやサーバーの用意
- 直接の面接時は、ノートPCが必要になる
基本的に、webで作れるのならwebで作っておいた方が個人的にはおすすめです。
理由は簡単で、ポートフォリオも一度製作して終わりではなく、アップデートをしたくなるからです。
何回か面接を受けて、あまり受けの良くなかった作品の削除、こういった項とも載せておいた方が話しやすいと思ったものの追加など、必ずなにかしらアップデートをしたくなります。
そういったときに、webはいつでもアップデートできる点が魅力なのでお勧めします。
もちろん、紙でもそれは可能なのですが、印刷の手間があったり、提出後に修正ができないことなどがあるので、webをお勧めします。
結局どっちがいいのか
それぞれメリット・デメリットがありますが、最終的にどちらで作るかは、相手の立場になって考えてから決めて下さい。
例えば、あるグラフィックデザイナーがウェブデザインの経験が少ないけど、これからウェブデザインの経験がしたいから、ウェブデザインの会社を受けたします。
もし、あなたが採用担当だった場合、提出されたポートフォリオが下記の2つの場合どちらの方が評価が高いでしょうか。
- 慣れないwebサイトであまりきれいじゃないポートフォリオをつくった方。
- 慣れている紙で綺麗にレイアウトされたポートフォリオを作った方。
あなたが、採用するwebサイトの会社の方なら、どちらを採用されますか?
いろいろな意見があると思いますが、私なら、未経験ながらやる気とチャレンジ精神を持った、
- 慣れないwebサイトであまりきれいじゃないポートフォリオをつくった方。
を採用したいと思います。
もちろん、これは決まった答えがある訳ではないので、ある会社では
- 慣れている紙で綺麗にレイアウトされたポートフォリオを作った方。
の方が、採用されることもあると思います。
もし、どうしても入りたい会社だとしたら、webと紙のポートフォリオを両方を用意して、やる気やチャレンジ精神を見せつつ、得意な紙で綺麗にレイアウトしたポートフォリオも用意した方がより採用率が上がると思います。
おすすめのポートフォリオ制作ツール
ポートフォリオを紙で作るか、webで作くるかが決まったら、次は何で作るかです。
制作するアプリケーションは、イラストレーターでもフォトショップでも、パワーポイントでも、エクセルでもかまいません。
繰り返しになりますが、大事なことは、PDFデータで送れることと、相手のことを考えて制作すれば問題ありません。
とは言えクリエイティブ職の方はやはりポートフォリオの見た目にもこだわりたいと思いますし、応募する企業によって、紙で持って行きたい時も、webサイトとして持って行きたい時もあるでしょう。
ただ、webと紙を両方作るのは大変です。。。
そんなとき、便利なのがMATCHBOX(まっちボックス)というサービスです。
こちらは、マイナビクリエイターという、転職エージェントが提供している無料のサービスになります。
本来ポートフォリオを制作する際に、webと紙はそれぞれ別々に制作する必要がありますが、MATCHBOXは一つのポートフォリオをwebと紙の両方に対応した形に制作してくれます。
応募先や自身の状況によって、webと紙を使い分けられるので、とても便利なサービスです。
さらに、MATCHBOXは質問に答えていくだけで簡単に綺麗なレイアウトが決まるので、すぐに転職活動へ入れます。
MATCHBOXを使うにはマイナビクリエイターに登録する必要はありますが、登録は無料なので、何で作るか迷っている方は、MATCHBOXはかなりオススメです。
マイナビクリエイターはWeb・ゲーム・IT業界に特化した専門の転職エージェントになりますので、そういった職種の方やIT系に業界を変えたい方は転職エージェントとしても使ってみても良いかもしれません。
もちろん、学生の方も使えますので、是非使ってみて下さい。
マイナビ系列だけあって、求人数も多く、転職エージェントも豊富なので安心して転職の相談ができます。
登録は、下記のボタンからすぐにできますので、ぜひMATCHBOX(まっちボックス)使ってみてください。
【ポートフォリオのデザインについて】
ポートフォリオを何でつくるか決まったら、次はデザインです。
デザインはシンプルでOK
結論ですが、ポートフォリオはシンプルなデザインで問題ありません。
その理由は2つあります。
理由1:デザインのセンスやスキルは掲載する作品で見せればOK
採用担当者が見たいのは、仕事として行った実績(作品)なので、ポートフォリオのデザインはそこまでこだわる必要はありません。
むしろ、ポートフォリオのデザインが凝っていると、ポートフォリオデザインが応募した企業に合っているか?という問題が出てきてしまいます。
もちろん、ハマれば他の応募者よりも評価されることができますが、企業ごとにデザインを変える必要がありますので、基本的にはお勧めしません。
理由2:ポートフォリオで一番大事なのは見やすさ
作品が主役になるので作品を大きく掲載し、情報を統一されたフォーマットで記載してするなどが求められます。
デザインをこだわりすぎて、作品のタイトルなどが作品ごとに違う場所にレイアウトされていたら、採用担当者は見づらいですよね。
そう言ったポートフォリオ は、見る相手のことを考えられていないポートフォリオと判断されてしまいます。
デザインに力を入れる必要がある場合
①新卒、未経験、経歴が浅い方など、実績が少ない方
そもそも、載せる作品が少ない、見栄えがしない場合は、ポートフォリオに凝っても良いと思います。
②職種や業界を変えたい方
- グラフィックデザイナーからウェブデザイナーへ転職したい方
- 広告代理店から、インハウスに転職したい方
などは、ポートフォリオに凝っても良いかと思います。
③絶対に入りたい企業がある方
先ほど、デザインを凝るのはハイリスク・ハイリターンと伝えましたが、絶対に入りたい企業がある場合は、その企業用にデザインを凝っても良いと思います。
応募先の実績、クライアント、サイトのデザインなどを研究し、好まれそうなデザインを行うのは効果的です。
【ポートフォリオに入れるべき内容】
次に、ポートフォリオに入れた方が良い情報をお伝えします。
自己紹介や住所などは履歴書にも記載するので、ポートフォリオに載せても、載せなくても問題ありません。
載せた方が良いのは下記の内容です。
- 作品や案件の名称
- クライアント名
- 制作期間やローンチの時期
- 自分の役割や立場
- 仕事上の課題やクライアントの課題
- 課題に対してどう対応したか
- 成果やクライアントからの評価など
それぞれ、詳細を説明していきますね。
1.作品や案件の名称
作品や実績の名称は、一目でどんな作品・案件なのかわかる名称をつけて下さい。
例えば、下記のような名称です。
- クライアント名 新聞広告 15段
- ブランド名 LPデザイン
- クライアント名 インフルエンサー施策
- ブランド名 ブランディング
など、一目でどんな内容の作品かわかると、その後の作品のデザインやクリエティブを集中してみることができますので、より評価をされやすくなります。
基本的には、クライアント名orブランド名×製作したもの、行ったことが入っていれば問題ありません。
2.クライアント名
クライアント名はそのままの意味ですので、クライアントの名前を記載してください。
学生の方は、クライアントがいないことも多いと思いますので、クライアント名は記載しなくて問題ありません。もし、仮想のクライアントがいるなら記載してください。
3.制作期間やローンチの時期
制作期間は、この作品・実績をどれくらいの期間で制作したのかを伝えるものになります。
制作期間を記載すると下記のような評価を得られます。
たとえば、短い期間で「クオリティが高い作品」や「大規模な案件を制作している」と、「急な案件でも安心して任せられて頼りになる」という評価になります。
逆に制作期間が長くても、「市場調査や比較検討を重ねていた」と記載していれば、「時間をかけてでもクオリティを高めたい仕事を任さられる」と言った評価になりますので、制作期間の記載は重要になります。
また、いつの時期に携わった案件なのかを伝えるために、ローンチ(公開)したタイミングも記入してください。
ローンチ(公開)したタイミングを記載すると下記のような評価を得られます。
例えば、職務経験が3年ある方が、3年前にローンチした実績を掲載したとします。
その頃、あなたは社会人1年目ですが、その頃に大きな案件や小さくてもクオリティの高い仕事に携わっていた場合、採用者は、
- 「まだ経験が浅いのにこう言った仕事を任さられたということは、会社内での評価が高かったのかな?」
- 「経験が少なくても積極的に仕事に関われる人なのかな。」
といった風に良い印象を受けますので、ぜひローンチのタイミングも掲載してください。
記載の仕方は、下記のようにシンプルで問題ありません。
制作期間:2ヶ月 公開日:2021.08
と言った形でいいかと思います。
4.自分の役割や立場
仕事を全て1人で行う事は、ほとんどないと思いますので、他のメンバー構成や自身の役割を書いて下さい。
例えば、下記のように記載してください。
- 自身: デザイナーとして参加。デザインのコンセプト開発も担当。
- メンバー: プロデューサー、アートディレクター、コピーライター
あなたが、ビジュアルコンセプトから携わったのか、使用している写真は支給か撮影したのか?撮影したのならディレクションを行なったのか?
5.仕事上の課題やクライアントの課題
どんな仕事も何か課題があり、その課題を解決するために発生しています。
私の転職経験や採用経験を踏まえても、課題解決に関しては職種、業種問わず、どんな会社や業界でも評価される点です。かなり強いアピールポイントになるので、「課題」とこの後に話す「対応策」「結果」の3点は特に力を入れて書いてください。
それではまず、課題の具体的な例ですが、以下のようなものが考えられます。
- 課題:クライアントが商品の認知度が低い事を課題に感じていた。
- 課題:離脱率が高いサイトの改善が課題だった。
- 課題:店頭で埋もれてしまう商品パッケージを改善したい。
などです。
ただ、働いている環境によっては具体的な課題を把握できな場合もあります。その場合は、クライアントが抱える課題ではなくて問題ありません。
例えば、社内やチームの課題でも問題ないので、
- 課題:対応できる人が足りず、新人の私が対応しなければいけなかった。
- 課題:クライアントの要望で、短い納期で対応する必要があった。
- 課題:予算が足りない中、クライアントの満足度を上げる必要があった。
などで問題ありません。
学生の方は、自分で課題を想定・仮定して制作するので問題ありません。
学生でも、こういった課題解決の意識ある事は非常に評価されるポイントなので、ぜひ記載してください。
6.課題に対してどう対応したか
課題を記載したら、次はどう言った対応を行ったかです。先ほどのあげた課題に対して対応策の例を挙げてみます。
- 課題:クライアントが商品の認知度が低い事を課題に感じていた。
- 対応策:認知を上げるために商品のデザインのリニューアルと広告の出稿を提案。
- 課題:離脱率が高いLPの改善が課題だった。
- 対応策:サイト解析を行い、改善策をABテストで検証。
- 課題:店頭で埋もれてしまう商品パッケージを改善したい。
- 対応策:競合製品を購入し、社内で実際の店頭を再現。実際の売り場でどう見えるか検証しつつデザインを実施。
などです。
7.成果やクライアントからの評価など
さいごに、課題に対して対応した結果、どんな結果や評価を得たかを書いて下さい。
- 課題:クライアントが商品の認知度が低い事を課題に感じていた。
- 対応策:認知を上げるために商品のデザインのリニューアルと広告の出稿を提案。
- 結果:認知度が上がり、商品の問い合わせが増加し、クライアントから追加でサイトのリニューアルの依頼を受けた。
- 課題:離脱率が高いLPの改善が課題だった。
- 対応策:サイト解析を行い、改善策をABテストで検証。
- 結果:検証を行い効果の出ていたデザインでリニューアルを実施。離脱率が下がり、CVRが15%向上したためクライントから高い評価を受けた。
- 課題:店頭で埋もれてしまう商品パッケージを改善したい。
- 対応策:競合製品を購入し、社内で実際の店頭を再現。実際の売り場でどう見えるか検証しつつデザインを実施。
- 結果:クライアントへの提案時にも、実際の店頭を再現しデザインを提案。クライアントからは「実際の店頭での見え方がイメージできた。」と評価していただけた。
このように、順序立てて説明できると、なぜこのデザイン・クリエイティブになったのか分かりやすく、クリエイティブの納得性が増します。
【面接で役に立つポートフォリオ】
冒頭でも話しましたが、ポートフォリオは面接でも使います。
面接での質問は、会社によってバラバラですが、ポートフォリオを使った経験・スキルの説明は必ず求められます。
面接時もポートフォリオは非常に重要な役目を行うので、面接でも使いやすいポートフォリオを作りましょう。
では、使いやすいポートフォリオとはどんなものでしょうか。
気をつける点は2つあります。
1.説明のしやすさ
基本的にポートフォリオを見せながら、自身のスキルと経験を説明しますので、作品が見えていることは大前提となります。
例えば、webポートフォリオでA4縦などの縦長の作品を表示した時、大きくレイアウトしすぎると画面から切れてしまって、作品の全体が見えず説明しづらいですよね。
もちろん、紙のポートフォリオでレイアウトした際にも、作品が小さすぎてしまったら、こちらも採用担当が作品を見づらく評価がさがってしまいます。
2.志望動機、人物像の裏付け
面接官の視点としては、書類選考までは、ポートフォリオ を見て求めるスキル・経験を持ち合わせた人材かどうかを重視していますが、面接に進むと「会社に合う人物かどうか」ということが重要になってきます。
会社に合うかどうかの判断は、「志望動機、人物像(性格)、考え方、仕事の進め方」などで判断されますが、ポートフォリオはそれらを裏付けるものでもあります。
分かりづらいかもしれませんので、どういうことか説明しますね。
IT企業は直感や個人の考えではなく、データを重視し理論的な思考を持つ方を好む傾向がありますので、応募するあなたは理論的な人物であることをアピールしたいとします。
当然、志望動機や自己アピールでは、「データ分析を元にデザイン改善をしたいから応募した」、「実際に、データを元に改善してきたので即戦力になれる」と書きます。
- 課題:離脱率が高いLPの改善が課題だった。
- 対応策:サイト解析を行い、改善策をABテストで検証。
- 結果:検証を行い効果の出ていたデザインでリニューアルを実施。離脱率が下がり、CVRが15%向上したためクライントから高い評価を受けた。
口頭で「データ分析を元にデザイン改善をしたい」、「実際に、データを元に改善してきたので即戦力になれます」とアピールした後にポートフォリオを使って、実際に行った業務はこちらですと紹介してください。
ぜひ、ポートフォリオを使って、自分が応募企業にあった人物だということをアピールしてください。
3.作品の掲載する順番
最後は、作品・実績の掲載の順番です。
基本的には、一番自信のあるもの、自身をアピールする際に一番あっているものを選んで一番最初に掲載してください。
ただ、一番最初に掲載されている作品はほぼ見られるので、最初に掲載される作品は非常に重要です。
webポートフォリオの場合は、Topに掲載するなどしてアピールしてください。
【おすすめの転職サイト・エージェント】
ポートフォリオができたら、あとは転職サイト・エージェントへの登録です。
クリエイティブ職にオススメな求人は、いくつかありますが、ここは登録して間違いないという3つだけを厳選して紹介します。
私は、3回転職しましたが、その度に20個以上のサイトやエージェントに登録してきましたが、この3つの転職エージェントには必ず登録していたので、ここはどんな目的や条件だったとしても登録して損はありません。
マスメディアン(転職エージェント)
こんな人におすすめ
- 広告・デザイン業界の最前線で働きたい人
- クリエイティブ職が重要視されている会社で働きたい人
- 代理店、有名制作会社で働きたい人
- 自分のキャリアに迷っている人
- 未経験の求人はほとんどないの注意してください
おすすめな理由
すでに知っている方も多いと思いますが、有名な広告・デザイン専門の転職エージェントです。
宣伝会議という、「クリエイティブ関連のセミナーの主催」や「ブレーンなどの広告・デザインの専門誌」を発行している会社です。その宣伝会議グループの人材紹介会社として産まれたのがマスメディアンです。
親会社が宣伝会議というだけあって、業界内のネットワークもあり、企業にあった人材を紹介できるノウハウもあるので、多くの企業から信頼されている会社です。
- 代理店ランキングに載っている代理店
- 有名制作会社
- クリエイティブ部門(インハウス)が強い一般企業
この3つのどれかにに行きたいと思っているなら、間違いなく登録はしておいた方がいいです。
特徴として、クリエティブが強い、力を入れている会社が多く登録しているので、「大きな案件に関わりたい」「自分の力を試したい」「最前線のクリエイティブを学びたい」と言った人には特におすすめです。
応募できる職種
グラフィックデザイナー、webデザイナー、インハウスデザイナー、などの各種デザイナー職はもちろん、アートディレクターやWebディレクターなどのディレクター職も多く取り扱っていますので、キャリアアップを目指す方にも最適です。
求人の募集地域
東京・大阪・名古屋・福岡・金沢に拠点をおいているので、拠点近郊の求人を取り扱っています。
マイナビクリエイター(転職エージェント)
こんな人におすすめ
- Web・ゲーム・IT業界の最前線で働きたい人
- クリエイティブが重要視されている会社で働きたい方
- ポートフォリオの作り方に悩んでいる人
- キャリア相談をしたい方
- 首都圏に住んでいる人
- 未経験の求人は、ほぼありません。
おすすめな理由
皆さんも知っている、「就活・転職サイトのマイナビ」の系列エージェントです。
グラフィックデザイナーの求人も取り扱っていますが、Web・ゲーム・IT業界に特化した専門の転職エージェントになりますので、webデザイナーになりたい方、業界を変えたい方などにおすすめです。
マイナビ系列だけあって、求人数も多く、転職エージェントも豊富なので安心して転職の相談ができます。
マイナビクリエイターは、求人・エージェントの質だけでなく、ポートフォリオの制作のサポートが手厚いこともおすすめです。
MATCHBOX(マッチボックス)という無料のポートフォリを作成ツールを提供しており、ポートフォリオの作り方で悩んでいる人は是非使ってみてください。
応募できる職種
webデザイナー、ゲームデザイナー、グラフィックデザイナーやアートディレクターなどの求人を多く取り扱っています。
求人の募集地域
首都圏を中心に求人を取り扱っており、首都圏以外の求人はほぼないので、首都圏以外の方は登録しても求人自体がない可能性があります。
パソナキャリア(転職エージェント)
こんな人におすすめ
- 都内や関西・東海などで働こうとしている人
- インハウスへの転職を考えている方
- 大手から中小企業まで選択肢が広い方
- いろいろな求人を見比べたい人
- クリエイティブ業界の専門エージェントではないので、有名制作会社や大手代理店の求人は少ないです。
おすすめな理由
パソナキャリアは、クリエイティブ業界の専門エージェントではありませんが、その分一般企業とのつながりが強く、大手から中小企業のインハウスの求人が多くあります。
非公開求人なので社名は出せませんが、大手携帯キャリアや大手飲料メーカーなどのインハウスの案件を紹介してもらいました。その他にも、上場企業やスタートアップの会社でのディレクター職などインハウス系は多く取り扱っています。
転職エージェントではありますが、登録をすれば転職サイトのように取り扱っているほとんどの求人を見ることができます。
エージェントが扱っているたくさんの求人を見ることができるので、いろいろな求人を比較したい人や自分で求人を探したい人におすすめです。
応募できる職種
グラフィックデザイナー、webデザイナーなどのデザイナー職やディレクター職は全て取り扱っています。
求人の募集地域
都内や関西・東海に強みを持った転職エージェントなので、関東や関西・東海にお住まいの方にはお勧めです。
この3つ以外にも目的別におすすめの転職サイト・エージェントをまとめているので、こちらの記事も気になったら見てみてください。